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第7回静岡ロービジョン研究会 富士宮ごとう眼科 後藤謙元先生の講演を拝聴して

第7回静岡ロービジョン研究会 2019.8.31(土)静岡市   特別講演 富士宮ごとう眼科 後藤謙元先生 「網膜色素変性症の治療可能性について緑内障合併症を見逃さない」を拝聴して   先月8月31日、静岡にて後藤先生の講演を拝聴しました。後藤先生はアメリカ留学および京都大学にて網膜色素変性症に関する研究にたずさわってきました。その研究内容の一部をお聞かせくださいました。以下講演内容の一部抜粋です。   ・色素変性症は若年者の失明原因の第一位、成人全体では第三位であり有病率は1/4000である。 ・遺伝形式は多様であり病態発症年齢、進行速度等様々である。 ・原因遺伝子は多数あり、その種類によって治療法が開発されている。 ・患者さんが知りたい事としては主に 1:視機能の予後  2:治療の可能性  3:子や孫に遺伝するか? ・色素変性症の進行評価のindexとして中心視野感度(10―2のMDスロープ)が有用である。 ・MDスロープにより将来の視機能がある程度予想できる。 ・進行の早いことが予想される症例では早期からロービジョン機器を取り入れ学習、訓練をしておく。早めの対策。 ・光障害が強いと考えられる検査は控える。 ・白内障手術では色素変性症の進行を早めるかは判断するのは困難なため片側を手術して様子を見る。 ・他の疾患の合併、特に視野検査に異常をきたす、緑内障や脳腫瘍等を見落とさないことが大切。 ・色素変性症では健常な網膜が残っていないため糖尿病性網膜症を発症しない   など私の知らない内容も多く、大変勉強になりました。一日も早く色素変性症の治療法が確立され多くの患者さんがこの疾患から解放される日を願ってやみません。  

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この記事を監修した医師

おおるり眼科クリニック院長
 鈴木徹
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