fbpx

スタッフ研修レポート

report-2

ホーム おおるり目の健康コラム 緑内障 エイベリス点眼液(緑内障治療点眼薬)の勉強会

エイベリス点眼液(緑内障治療点眼薬)の勉強会

エイベリス点眼液(緑内障治療点眼薬)の勉強会

平成31年3月14日(木曜日)

参天製薬 大滝氏による講習

<サマリー>

・緑内障治療に残された課題

・緑内障について

・日本初、世界初の選択的EP2受容体作動薬エイベリス点眼液について

<考察>

1日1回点眼のPG系の目薬は目の周りの黒ずみや上眼瞼溝深化、まつげ異常などの副作用があるが、エイベリスは同じ1日1回点眼で見た目の副作用はない。充血はするが、点眼して4時間後から消えていって、8時間後には確実に消えるため、もし気になるようであれば夜点眼すると良い。エイベリスは無水晶体や眼内レンズ挿入眼の患者さんには使えない。また、タプロス(プロスタノイドFP受容体を刺激することによって房水の流出を促進し、眼圧を下げる緑内障点眼薬)との併用も禁忌である。特に、女性の患者さんで見た目の副作用が気になるという方が多いので見た目の副作用がなく、点眼回数が1日一回でいいので患者さんが安心してかつ忘れずに付けられると思う。M.S

 

<考察>

緑内障治療→大切なのは眼圧を下げること。(1mmHg低下で進行リスク10%低下)進行を遅らせることが大事になのに対し、治療継続は1年60%、3年50%と継続率が良くない。P G関連薬は眼圧下降が可能だが、コスメティックな副作用が認められる。副作用に不満があると視野生存率が低下する。

エイベリス点眼液→1日1回、世界で初めてHP2受容体に結合する薬。コスメティックな副作用が起こらない。キサラタンと同様の効果が認められた。

PG関連薬でコスメティックな副作用が気になったのは患者さんは22%に対し、医師は4%と感じ方に違いがあるということを知りました。やはり見た目も変化しないエイベリスは患者さんにとってもとても嬉しい点眼薬ではないかなと思いました。患者さんも抵抗なく治療を継続していけるようになると良いなと思いました。M.A

 

<考察>

緑内障の治療において見た目の副作用は仕方がないと思いますが、自分自身が緑内障になった時、女性としてやっぱり色素沈着や瞼の窪みは気にしてしまうと思います。白内障手術後の人は使用できなかったりしますが、女性として見た目の変化が少ない新薬エイベリスは今後すごく需要があるのではと今回の勉強で思いました。こうした新薬がどんどん開発され、緑内障治療の脱落者が少しでも減ることを期待したいです。また、眼科スタッフとして緑内障という病気の怖さをもっと患者さんたちへ伝えなければならないと思いました。K.Y

<考察>

失明率第1位の緑内障の唯一確実な治療法は眼圧下降である。現在、第1選択薬にPG系・βブロッカー系があるが、副作用としてPG系は眼瞼の黒ずみ、上まぶた溝深化(DUES)、βブロッカー系はPG系より効果が劣る。喘息の方に使用不可などがあげられる。特にPG系NO瞼の黒ずみ(コスメティック副作用と言われる)を気にして点眼をやめてしまう方が多く、治療継続率が低く開始後一年以内に60%まで低下した。しかし、新しい点眼薬エイベリスは見た目の副作用が出ずに眼圧下降を期待でき、回数も1日一回で済むので患者さんの負担も少ない。無水晶体眼や眼内レンズ挿入の方には使えないので注意が必要。S.M

 

<考察>

緑内障は診断されてからはずっと点眼治療となる。改善はないが進行を抑えるための治療となるため、患者さんが継続して点眼を行う必要がある。PG系点眼薬の副作用やβブロッカーの心臓疾患のリスクを考えるとエイベリスの1日一回点眼は良い。白内障術後の方には使用できない。タプロスとの併用はできないなど単剤での使用になるので注意したい。S.J

 

<考察>

緑内障の現状→早期発見できていない。できたとしても早期での自覚症状がないため、治療脱落者も多い。高齢化や寿命が延びている分、緑内障との付き合いが長くなる。眼圧1mmHg下げることでリスクが10%減ると言われる。→点眼の選択が大切!副作用(見た目に出るもの)があると継続しにくい。→エイベリスは副作用(見た目の)なし!1日一回点眼で手間が少ない!I.A

<考察>

緑内障は失明原因の第一位である。治療は眼圧下降させること。点眼剤での治療以外には手術で房水の流れを改善させる。エイベリスはプロスタグランジン関連薬のような副作用がなく房水流出を促進する。無水晶体眼、IOL眼(白内障手術後)タプロス点眼中の使用は禁忌である。現在まで処方されている点眼剤を、違う作用の点眼剤が発売されたことで進行抑制できなかった患者さんの新たな治療につながる期待ができました。高齢であっても視野が保たれていれば自身の生活は豊かであろうと思います。高齢化社会である今、一人でも多くの患者さんのQOL(クオリティーオブライフ)が保たれるような治療がさらに増えることを期待します。K.N

 

<考察>

緑内障の勉強をする度、患者さんの治療離脱が話題に上り、心苦しくなる事が多いのですが、電話を受けた際や、患者さんと直接お話しする際は、なぜ治療が大切かという事を今まで以上にしっかりと伝えたいと思いました。

また、今回のエイベリスは新薬ということもあり、処方できる本数が限られてしまうので、その辺りの説明も含めながら患者さんの点眼方法の指導にも気をつけて行きます。M.K

 

 

静岡県眼科フォーラムに参加して

患者さんのニーズに応えられる医療スタッフになるための研修 3/23

この記事を見た人は、こんな記事を見ています