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診療内容

MEDICAL CONTENTS

白内障

概要

水晶体(眼の中のレンズ)は本来、透明ですが色々な原因によって混濁(にごること)を生じます。混濁を生じた水晶体を白内障と呼んでいます。白内障は発生する時期により先天性と後天性に分類されます。

原因

先天性白内障

先天性白内障の原因としては遺伝性、代謝性疾患、子宮内感染、外傷、ステロイド治療にともなって発生するものなどがあります。

後天性白内障

後天性白内障の原因として一番多いものが加齢にともなう老人性白内障であり、その他、外傷、糖尿病、ステロイド治療等によっても発症してくることがあります。

症状

  • 上段画像は核性白内障(水晶体の中心のにごり)
  • まぶしい(白内障の程度にもよります)
  • かすむ(白内障の程度にもよります)
  • 対向車のヘッドライトが散乱して見える(白内障の程度にもよります)
  • 信号機がいくつにも見える(白内障の程度にもよります)

検査

一般検査

検査は一般に視力検査、散瞳検査(瞳孔を点眼剤で大きく開きます)、眼圧検査、隅角検査などを行います。

屈折検査

近視や遠視、乱視の度数を調べる検査です。

眼圧検査

目の硬さを測定します。 眼圧の正常値は10〜21mmHgですが、個人差はあります。 眼圧には日常変動があります。早朝は最も高く、真夜中は低くなります。 角膜に弱い空気を噴射して測定しますが特に害はありません。

視力検査

自覚的な見え方を調べます。

角膜内皮細胞

目の表面の細胞を調べる検査です。 5層ある角膜のうちいちばん内側にある角膜内皮の細胞を撮影し、細胞密度を測定します。 角膜内皮細胞密度が2,000個/㎟以上あれば問題なく手術ができます。 角膜内皮細胞が著明に少ない場合は水疱性角膜症になる恐れがあります。 ソフトコンタクトレンズ(長期タイプ)の長期装用で角膜内皮が減少します。当院では長期使用可能なソフトコンタクトレンズ の処方は行っていません。

術前検査

視力検査、散瞳検査(瞳孔を点眼剤で大きく開きます)、眼圧検査、隅角検査に加えてOCT(三次元画像解析)による眼底検査、レチノメーター(網膜の感度を調べます)、角膜内皮検査、移植する眼内レンズの同数等を決める検査等を行います。

治療

点眼治療

保守的な治療としては点眼剤によって白内障の進行をなるべく制限する方法がありますが、視力低下が進行している例や患者さん本人が苦痛を感じる例で仕事にも支障を来す例などでは手術を行います。現在、白内障手術は日帰り手術が一般的になっていますが全身疾患のある方などでは入院手術をお勧めすることもあります。 白内障の点眼薬については進行予防を目的としていて、すでに生じた白内障を治す(にごった水晶体を透明にする)薬はありません。白内障が進行して生活に支障をきたす場合に治す方法は手術しかありません。

手術治療 (当院では行っていません。関連病院にご紹介いたします)

手術時間は症例により異なり、難症例ではやはり手術の時間も延長しますが、順調であれば15分前後で終了します。眼内レンズは一度移植すれば半永久的です。白内障手術後、数ヶ月〜数年して視力が低下してくることがあります。これは後発白内障と呼ばれますが移植した眼内レンズの後ろの膜が濁ってきた状態ですがレーザーにて数分で治療することができます。

対策

通院 白内障
定期的な診察 白内障にはさまざまな症状と対策があります。 ・月単位で症状が悪化する ・数年に渡って変化が少ない ・症状が進行している場合 ・症状が軽症の場合 ・薬で進行予防をする場合 ・薬を使わない場合 通院については症状により3ヶ月に一度の場合もあれば、半年から一年に一度の定期検査を進める場合など、また患者さんの白内障の状態やその他の病気との具合により、医師が判断をいたします。
白内障対策サングラス
対策としては最も多い加齢性白内障の原因として紫外線があります。外出時等は帽子やサングラス(UVカット)を着用するようにすると良いでしょう。 サングラスは色が濃いものが良いと勘違いをされる方がいらっしゃいますが、レンズの色の濃淡ではなく、UVカットの機能のある素材であることに注意をして下さい。 色の濃いレンズ装着すると、目は暗いところでは瞳孔(目の中心にある、光を通す領域)が開いて、より多くの光を取り込むため、入射する紫外線はかえって増加するからです。
禁煙 白内障対策
禁煙は白内障の危険因子とも言われていて、白内障予防の観点からも禁煙を心がけましょう。白内障の発症には活性酸素という体の中で生じる様々な化学反応によって起こる酸化が原因とされています。この酸化を防ぐにはビタミンCが有効とされていますが、喫煙はそのビタミンCを阻害する働きがあるからです。
抗酸化食品 
バランスの取れた食事 バランスの良い食事を取ることで健康を維持することができ、結果的に老化の進行を抑えることもできます。しかし、白内障は老化現象です。活性酸素を抑制する以外にも発症には多くの原因があるので特定の予防法はありません。
健康管理 白内障
健康管理 白内障の中には糖尿病などの全身に症状をきたす病気や目の中の炎症に併発するものもあります。 この様な白内障に対しては原因となる病気をきちんと治療する、コントロールすることが重要になります。糖尿病の患者さん、膠原病(こうげんびょう)などでステロイド薬を持続的に服用されている患者さんは定期的な眼科専門医の受診が必要になります。
白内障術後、多焦点眼内レンズ挿入後の前眼部画像(例1
白内障術後、多焦点眼内レンズ挿入後の前眼部画像(例2
眼球打撲により眼内レンズがズレてしまった例

緑内障

巨大乳頭結膜炎