『低年齢化する子どものメディア依存』
静岡県眼科医会が主催する眼科医療従事者講習に当院のスタッフが参加しました。その時のレポートを紹介いたします。
近年では小児のメディア依存が問題となっております。当院でも小さなお子さんがスマホやタブレットに夢中になっている姿を見かけます。
当院ではお子さんを含め全ての患者さんに正確な視力検査を実施するため、検査前にはデバイスを使わないようにお願いをしています。
しかし、保護者に付き添いのお子さんや、小さいお子さんからスマホを取り上げるとぐずってしまうからとの理由でデバイスを与えている光景を目にします。
本当にそれで良いのでしょうか?その問題についてのセミナーのスタッフ所感を紹介いたします。ご覧いただき、参考にしていただければと思います。
待合室で動画を見せて待っている親子を見かけることがあるのですが、お話ししたり絵本見たりして待っていればいいのになーと個人的によく思っていました。
音を出すこと自体も周りへのマナーとしてどうかと思いますが、診察になった時に携帯を取り上げると大半の子供が癇癪を起こしているのを目にして怖いなーとも思った事もありました。
こういったことが社会的にも問題になっていること、小学生で依存症になっていたりととても残念に思いました。
ネット社会になったことでかなり便利なことは増えたかもしれませんが、自己管理ができるまではやっぱり親が子供のことを考えて生活サイクルを作ってあげるべきだと思いました。
少子高齢化社会なのにさらに子供の精神バランスが壊れてしまっていては今後の社会にもかなりの影響が引き起こってくるんだろうなと思うと、もっとこのような子供の現状をみんながシェアする事がまずは大切なのではと考えました。
K.Y
小さな頃にスマホ、ゲームの習慣をつけてしまうのは発達や、社交性が失われたり学業にも影響が出て良くないと思った。
コロナの影響もあり、スマホ、ゲーム使用が平成30年より増えてる結果が見られた。当院の待合でもスマホを見てる、乳幼児、小学生を見かけます。
小学生になると、体も大きくなって力も強くなるから、依存で暴力をするようになってしまうと、怖いなと思った。
2歳児が1番メディア機器使用の問題が多かったのがびっくり。乳幼児は、脳と五感の発達に重要な時期なのでできる限りスマホの使用、ゲームの使用は控えるようにしてもらいたいなと思う。親が見てれば子供も見ると思うし、見ちゃだめだよなんて言えないから、一緒に過ごす大人ががスマホを見てる時間を減らし、家族でスマホなしの時間を増やせたらいいなと思った。依存症になってからでは遅いので、大人が子供を守らなきゃと思って欲しい。I.A
今の時代スマホやインターネットが生活必需品になっているため幼少期から長時間使用すると、目が悪くなる程度にしか考えていませんでした。
しかし実際には運動量が減ったり、就寝時間が遅くなったり、人とのコミュニケーションが減ったりと不健康なライフスタイルへと変わり、子供の発育に大きく影響するということを改めて学びました。日本では昔に比べてタブレットやスマホが授業で使われることが増えているようですが、フランスでは乳幼児を対象としたテレビを禁止、および3〜15歳の児童や生徒がスマホやタブレットを校内へ持ち込むことを禁止したり、台湾では2歳未満の乳幼児の電子機器の使用を禁止したりと、厳しい規則を作っている国も多々あり驚きました。スマホやインターネットは便利な反面、使い方によってその後の成長に大きく影響してくるので、依存症になる前に親や周りの大人がどう使ってどう管理してあげるかが大事だなと思いました。改めて自分のスマホやインターネットの使い方も考え直したいなと思います。H.S
コロナ禍で子供のゲーム・スマホのネット依存が増えている。
長時間スマホを見たりゲームをする事で、睡眠障害が起こり、その影響で学校を遅刻したり、不登校になったり、ゲームができないとイライラして家族に暴言を吐いたりなど、生活にも支障をきたしている。
当院でも診察の待ち時間に小さな子供にスマホを見せている親を見かける時がありますが、親がスマホをやめさせようとすると泣いて嫌がって、駄々をこねている場面を見たことがあります。
小さなうちからそれが当たり前になってしまうと、目の健康にも良くありませんし、今後問題行動を起こす可能性があり怖いと思いました。
さらに、日本では子供と一緒にいてもスマホをしている親が多く、子供の前でスマホやゲームをすると乳児、園児の段階で依存症になりやすいとの事で、そういった知識を知っていれば親も気をつける事ができるので、たくさんの方に知ってもらえるように、まずは身近な家族や友達、受診した患者さんにこういった症例があるとお話ししていこうと思います。
日本では、学校でもタブレットの導入が始まっています。便利な点が多いですが、目の事や依存の事を考えると少し心配になりました。
使用の際には大人がきちんとルールを決めて、子供に教えて行くことが重要だと感じました。S.M
コロナ禍での生活変化によりメディア端末の使用が子供にとっても生活の一部となっている。
待合での姿も以前は宿題・読書・お絵描き・塗り絵・折り紙などで過ごすお子さんが多かったが、今はスマホの画面を見つめている子がとても多い。
待合の席に着くと親が子供に端末を手渡し、普通に端末操作をしている。
ただ便利で楽しいものになればよいが、そうならず依存に陥る怖さが潜んでいると知りました。
不登校の原因の一部に、メディア依存による睡眠障害があることなど思いもよらなかった。
幼少期からの依存症状についても驚きと衝撃を受けました。
近視化が進む世界、見る距離・扱う時間・端末との間隔がうまく保たれる安全な基準が設けられたらと願います。
共有できる情報があれば積極的に発信していきたいです。K.N