ドライアイセミナーに参加しました
先日、2019年1月20日、ドライアイセミナー(講師:京都府立医科大学病院教授 横井則彦先生)に参加してきました。横井先生は涙液、ドライアイ分野においても大変著名な先生です。
ドライアイの診断基準の変遷から現在大切なのことは、ドライアイの強い自覚症状(乾燥感、眼精疲労)で、黒目上(角膜)の涙液層の破壊時間の短縮(涙液の異常)である点を学びました。
ドライアイは涙液層が安定せず、乱れることで網膜像に乱れを生じ、これを補正するため調節微動が生じ、調節が酷使されるために眼精疲労を生じます。
涙液は大きく、三層からなり、表面から油層、液層(水分、分泌型ムチン)、膜型ムチン層となっています。
角膜上の涙液をフルオレセイン(染色色素)で染色し、その涙液の破壊パターン(ブレイクアップパターン)を観察することでドライアイのパターンが ①涙液分泌減少型 ②水漏れ性低下ドライアイ ③蒸発亢進型ドライアイのいずれかであるか推察することができます。
この病型に合わせてブレイクアップを引き起こす涙液の不足成分を看破して治療を選択します。( TFOT: Tear Film Oriented Therapy、眼表面の涙液層別治療といいます)
治療の中心はステロイド(抗炎症作用)、ジクアホソルプトリウム(涙液の油層、液層、を増やします)、レパジド(ムチンを増やします)等の点眼となりますが、重症例にはこれらに加え涙点プラグを使用します。
以上の様な内容を横井先生に詳しく教えていただきました。大変有意義な1日でした。
追伸:名古屋駅で食べたきしめんは絶品でした。