アスタリールの効能について
第16回日本抗加齢医学会総会共済セミナー報告レポートより
今回のシンポジウムではアスタキサンチンの最新研究報告がありましたので紹介させていただきます。
平野滋・京都府立医科大学教授と所沢ハートセンター(埼玉県所沢市)の桜田真己院長からの発表報告です。
以下、セミナーレポートより引用・・・
参照先;http://www.sankei-health.com/topics/20160401/03.html
歌手服用なら声帯保護 も
アスタキサンチンの声帯保護効果について研究をしている。 注目すべきことは声帯組織の損傷のメカニズムに、活性酸素が関与していることだ。 声帯は1秒間に100~800回の振動をして声を出す。 このため過度に声を使うと振動により活性酸素が生成し声帯は損傷する。この損傷を修復するために活性酸素、とりわけ、活性酸素を抑えるアスタキサンチンの特性に期待が集まっている。 声のかすれは、声の出しすぎや慢性的な炎症など細胞組織が破壊され起こる。 加齢により声帯が痩せて弱くなり声にならなくなることもあるが、確立された治療法はない。 炎症を起こした声帯が発生する活性酸素は、損傷のときにバクテリアから守る作用があるが、過剰に被曝すると傷が悪化する。 声帯を損傷したマウスを調べ、声帯の損傷により炎症細胞ができ、そこから活性酸素が出ていることが確認された。 活性酸素は炎症早期に大量に出るため、この時期の治療が大切であることが分かった。次に抗酸化力の強いアスタキサンチンを声帯が損傷したマウスに投与して研究を行った。 損傷の前日からアスタキサンチンを飲ませたところ損傷後3日で活性酸素がかなり抑制された。 2カ月後には声帯の組織回復を促し、コラーゲンを正常化し、ヒアルロン酸の含有量の上昇がみられた。 また、アスタキサンチンは声帯内にあるコラーゲンやヒアルロン酸を保護しメンテナンスをして健常な状態も保つ。 中抜心筋の老化抑制 の可能性
心不全の患者数は近年増加傾向にある。
原因は高血圧、虚血性心疾患、心臓弁膜症、心筋症など多岐にわたり、複雑なケースもみられる。日本循環器学会のガイドラインに沿った治療法では改善しない患者も多い。
最近の研究で心不全にはミトコンドリアの機能不全が関与していることが明らかになった。アスタキサンチンとコエンザイムQ10のミトコンドリアを鍛える機能に注目し、所沢ハートセンターでは両方を使用した治療を開始したので報告する。
・・・引用終わり
【ケース1】
91歳女性。80歳の時に心筋梗塞のため入院。その後87歳の時に心不全の重症度を測るBNPの測定値が正常値の1.5倍になり、心不全で再入院した。 アスタキサンチン12ミリグラムを飲んでもらったところ順調に回復し、今では心臓は元気に動いている。以前より肌ツヤもよくどんどん若返ってきている印象を受ける。【ケース2】
大動脈弁狭窄症・僧房弁狭窄症の84歳の女性。人工弁置換手術を行った。術後は経過がよくなく2回再入院。この患者には術後、アスタキサンチン6ミリグラムとコエンザイムQ10を飲んでもらった。 2回の再入院の後は心臓の動きも回復し、心臓の超音波検査をしたところ術後5カ月で駆出率(心臓のポンプ機能を示す数値)が58%(正常値は60%~70%)になり、9カ月で75%になった。 現在は87歳だが、元気に通院している。【ケース3】
40代の拡張型心筋症の男性。肉体労働をしていたが、体が動かなくなり事務職に。その後、階段が上れなくなり、近所の病院で心臓の超音波検査をしたところ駆出率が16%しかなく、 都内の病院で専門治療を受けていたが、心不全が増悪の一途で入院した。超音波検査をすると、心臓の体積は通常の5倍、ほとんど動いていなかった。 まず、心不全治療薬に加えてコエンザイムQ10を100ミリグラム、半年間飲んでもらったところ普通の生活ができるようになった。 次にアスタキサンチンをプラスしたところ、心臓の動きがよくなり、ゴルフができるまでに改善した。 この患者の場合、途中2回アスタキサンチンをやめたところ、酸化ストレスマーカーが上昇し、再開すると改善した。4年間再入院は一度もない。 絶え間なく動いている心臓を鍛える方法はあまりない中で、サプリメントで筋肉の老化が改善される症例が増えてきており、その可能性に寄せる期待は大きい。