スタッフ研修レポート

report-2

ホーム スタッフ研修レポート アルコン:遠近コンタクト研修

アルコン:遠近コンタクト研修

8月24日 アルコン 社のデイリーズトータルワン 遠近両用のZOOM勉強会が開催されました。 このZOOM勉強会は東海地区で唯一当院が選ばれ、当院のスタッフ2人が受講をしました。 以下は受講生のレポートです。 マルチフォーカルコンタクトレンズ基礎講座 【老視】 加齢により水晶体の弾性が失われて調節する力が弱まり、近方に焦点を合わせることができなくなり、近くのものがはっきりと見えなくなること。 一般的に40歳を過ぎた頃から眼前の25〜30㎝の文字が見にくいといった症状を自覚する。 【老視の矯正】 適正なプラスレンズを眼前に置くことで、調節力を補い近くを見やすくする。 【遠近両用CLのデザインと特徴】 遠近両用CLには、ハードタイプに多く使われる「交代視型」とソフトタイプに多く使われる「同時視型」がある。 ○交代視型デザイン(同心円タイプ) 中心部が遠用、周りが近用のレンズ。 視線を下方に移動させることにより、近くを見ることができる。 遠近両用眼鏡と同じ視線の使い方をする。 ○同心円・同時視型デザイン 中心部が近用、周りが遠用のレンズ。 遠方視時は近方の情報がぼけ像となり遠方像がクリアになる。近方視時は遠方の情報がぼけ像となり近方像がクリアになる。 近年はこのデザインが主流である。 【トータルワンマルチフォーカル】 プレシジョン・プロファイル・デザイン 中心部が近用で周りが遠用。その間の中間ゾーンによって、度数移行部分の収差を有効活用することにより、スムーズに視距離を変えることができる。 頂点屈折力は+5.00〜-10.00 LO、MED、HIの3種類の加入度数があり、幅広い老視患者様への適応を可能にする。 【マルチフォーカルの処方】 ●問診 ①来院目的 ②コンタクトレンズの経験の有無 ③現在のコンタクトレンズ名の確認 ・製品名・度数・装用頻度・装用時間 ・コンタクトレンズ使用環境・問題の有無 ④希望コンタクトレンズの有無 ・希望のカテゴリー・製品名・装用頻度、時間 ・装用期間・コンタクトレンズの使用環境 ⑤眼鏡使用の有無 眼鏡をCLと合わせて使うかどうか。 ⑥アレルギーの有無と既往症 ⑦職種 問診をして老視が疑われる症状などがあったら、マルチフォーカルを勧める。 ●現在使用しているCLで測定 ・視力測定(片側ずつと両眼、近方の両眼) ・スマホなどの現状の距離と希望の距離を測定 ●視力測定 ①オートレフケラトメーター測定 ②裸眼視力測定 ③矯正視力測定 0.6か0.7まで見えたら乱視表を見せ、乱視がないか確認。 遠方が終わったら近方を測る。 スマホなど見たいものを見せ、両眼に+1.00ずつレンズを入れる測る。(さらに+0.50ずつ入れる。) ●トライアルレンズ 矯正した度数から+0.50した度数で、加入度はLO(+1.25)のレンズを入れる。 CL上からレフを測り、過矯正でないか確認する。 両眼で遠方を測り、右と左を交互に見え方の違いはないか確認。近方も測る。 ●追加矯正 遠くが見えていれば、両眼に+0.25のレンズを入れ、遠見・近見共に両眼で測る。 自覚症状:遠方OK、近方(スマホ30㎝)OK、                左右バランスOK であればレンズ決定! (遠くが見えていなければ、-0.25ずつ両眼に追加矯正する。) 【処方成功率を上げるためのコツ】 ・職業、近業の程度などの使用環境から、遠方と近方の優先度を確認する。 ・近見は、実際の環境、その人が実際に使用するもので見え方の満足度を確認する。 ・遠近両用のCLの度数調整は両眼開放にて行うことが重要。 【遠近両用CLの見え方の説明】 ・遠方、近方専用の単焦点レンズに比較して鮮明さがやや劣ること。 ・遠近両用眼鏡とは異なる視線の使い方をすること。 今回教えていただいた遠近両用CLの特徴と検査方法を参考にして、患者様の要望に寄り添いながらこれからの検査に活かしていきたいです。 M.S Alcon マルチフォーカルコンタクトレンズ基礎講座 [老視とは] 加齢により水晶体の弾性が失われて調節する力(調節力)が弱まり、近方に焦点を合わせる事ができなくなり、近くのものが見えなくなる事。 調節力は一般的に40歳を過ぎた頃から眼前の25cm〜30cmの文字が見えにくいといった症状を自覚するようになる。 [老視の矯正] 調節力が衰えると近方の像を網膜上に結像させる事ができない為、適正なプラスレンズ(加入度)を眼前に置くことが必要。 [マルチフォーカルCLのデザイン] ・交代視型デザイン(同心円タイプ) 遠近両用眼鏡と同じ視線の使い方で遠方視・近方視を行い、ハードコンタクトレンズに主に利用されている。 レンズ中心部が遠用・周辺が近用になっており、近方視では視線を下方に移動させる事によりコンタクトレンズ周辺部の近用度数部分を利用する。 (特徴) フィッティング、遠用・近用度数が合えば正確に名視する事が可能 対応しやすい対象者) ※ハードコンタクトレンズ装用経験がある方 ※軽〜中等度の乱視のある方 ※クリアな見え方の要求度が高い方 ・同心円・同時視型デザイン 視線を移動する事なく遠方・近用・中間距離の映像情報を同じ視線上で眼内に取り入れる仕組みになっており、より見たいと思う情報を脳が選別してその像をクリアにする働きを利用する。 ・中心近用タイプ レンズ中心部に近用度数を配置しており、遠方時は近方の情報がぼけ像となり、遠方像がクリアになる。 近方視時は遠方の情報がぼけ像となり近方像がクリアになる。 近年はこのデザインが主流になっている ・中心遠用タイプ レンズ中心部に遠用度数を配置している。 (特徴) ※トライアルの選択、フィッティングが容易にできる ※視線を変える必要がない (適応しやすい対象者) ※ソフトコンタクトレンズを装用している方 ※初めて遠近両用コンタクトを試される方 ※老視が始まりつつある方 〔デイリーズトータルワン マルチフォーカル] 40歳を境にCL装用人工は減少している。 その理由は。。 ・老視矯正が必要となった為 ・つけ心地の悪さ ・目の乾き トータルワンマルチフォーカルは、中心部が近用、周辺が遠用、中間部分は度数移行部分の収差を有効活用する事により、スムーズに視距離を変える事ができる、プレシジョン・プロファイル・デザインというアルコン独自のレンズデザインとなっている。 (加入度数) LO →処方の基本となる加入度 MED →LOでは近方視に満足されない場合の加入度 HI →MEDでは近方視に満足されない場合の加入度 ※MEDにいくほど鮮明度・慣れやすさは落ちる 〔処方成功率を上げる為のコツ]  ・問診にて事前に把握する ※遠近両用SCLの使用環境の確認を行い、遠方・近方の優先度を確認する ※どの距離で近方を見たいか? ※現CLの問題点 ※スマホでの現況の見え方と希望の見え方 ・遠近両用SCLでの見え方についての説明 ※遠方・近方専用の単焦点コンタクトレンズに比較して鮮明さがやや劣ること ※遠近両用眼鏡とは異なる視線の使い方など [QandA] Q.車を利用される方がほとんどなので、遠くに合わせた処方をすると近くが見えづらく不満を抱く方がいらっしゃいますが、納得して頂く為に上手な言い回しはありますか? A.トータルワンは近くよりにしても遠くの視力は落ちない事と、見え方に慣れが必要なので、慣れを実感して頂くことが大切。 [感想] 患者様に満足した装用を実感して頂く為に、処方する際、事前の問診と、見え方についての説明をきちんとする事が重要です。 CLの処方経験は浅いですが、患者様の要望や困っている事をきちんと伺って、最適なCLをお勧めしていきたいです。 S.M  

この記事を見た人は、こんな記事を見ています

モバイルバージョンを終了