ビジョンサポート機器展•相談会
2019.11.17(日)シズウエルにてビジョンサポート機器展•相談会が開催されました。
ビジョンサポート機器展•相談会は毎年地域を変えて開催されます。
昨年は西部地区、浜松のアクトシティで開催されました。本年度は中部地区ということで静岡市での開催となったわけです。
おおるり眼科クリニックの院長は会長として、スタッフ6名は会場案内ボランティアとして、事務長は受付としてビジョンサポート機器展•相談会に関わることができました。
ビジョンサポート機器展•相談会の開催目的
「ロービジョンケア」、「見えやすさを生む道具たち」、「安心して歩きたい」、「仲間とつながりたい」などの当事者さんの悩みやニーズを提供するためのイベントです。
本日の開場は10時のところ、それよりも早い時間に大勢の方が開場を待ってくださいました。
ビジョンサポート機器展•相談会ではロービジョンを助ける補助具の出展が沢山あります。
ビジョンサポート機器展•相談会では当事者さん(ロービジョンの方やそのご家族さん)がロービジョンの方の生活をいかに楽にそして便利にさらに楽しくするための情報を提供するイベントとして毎年開催されています。
補助具は以下の通り
拡大鏡
新聞の文字、テレビ、女性ではメイク時に自分の顔が拡大されてよく見えます。
拡大読書機
レンズを前後に動かすことで手前の文字や新聞の文字、手前に動かすとメイクの時にもよく見えます。レンズはテニスボールを一回り大きくしたサイズで可動式です。
レンズを通して手前のパソコン画面に文字や顔が移りますので操作が簡単でした。
遮光レンズ、調光レンズ、偏光レンズ
これらは用途によって使い分ける。遮光レンズは色覚異常や網膜色素変性症などの症状がある方が使うと便利でレンズの色は様々あり症状によって使い分ける。調光レンズは紫外線によってレンズの色が変わる。偏光レンズは反射に強いレンズ。
じぶんでめいく
ロービジョンの方がご自身でメイクをするためのテクニックを学ぶコーナー
国立障害者リハビリテーションセンター
視覚障害者の方があん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家試験を突破して就労するための学習と訓練のコースを案内するコーナー
静岡光の家
中途失明者の多々良友彦により創設された善意ある皆さまのご支援のもと、視覚障害を主として地域福祉活動を展開している会の紹介
iPadやiPhoneの使い方
視覚障害のある方にとってiPadやiPhoneはとても便利なデバイスです。iPadやiPhoneには視覚障害のある方にとって文字を大きくしたり、読み上げてくれたりする様々なアプリが入っているのです。
この使い方をこちらのコーナーでは個人別に教えてくれていたので当事者さんもとっても満足しているようでした。
イベントでは静岡ビジョンサポートのウエブサイトについてのレクチャーがありました。
2016年の厚労省のレポートによると、31万人の視覚障害者(身体障害者手帳をもっているひと)さんがいるが日本眼科医会の発表では163万人(見難くさでこまっているひと)となっている。
静岡県では7500人弱(障害者手帳を持っている人)で2600人の方が1級手帳を持っている。と推定している。
静岡県において障害者手帳を持っている方は7500人であるが、実際に目の見えにくさで困っている人は日本全体の統計から推測してその5倍になるとされる。
ビジョンサポートのポータルサイトの作成の目的は視覚障害者の方が抱えている悩みに対する情報やサポートなどを提供することを主旨として運営して行く。
サイトについてはアメリカのロービジョンサイトを参考に当事者さんのニーズに合わせたデザインを心がけた。とのこと。
このサイトはサクラダファミリアのように医師やその分野のエキスパートなどの集合知で完成形ではなく、少しずつ作り上げていくイメージを持っているとのことでした。
当事者さんがおかえりの際、とても笑顔で会を去った姿が大変印象的でした。
ビジョンサポート機器展•相談会は多くの方が関わっていて、来場者は年々増えています。
来年は沼津で開催される予定です。
多くの方のご来場をお待ちしています。