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アルコン・エクスペリエンス・センター 遠近両用コンタクト講習に参加して

アルコン・エクスペリエンス・センター 遠近両用コンタクトレンズ講座 2019.09.25  講習内容 老視が疑われる症状 ・読書やケータイの文字が見にくい(夕方見にくいも) ・新聞を前より少し遠ざけて見るようになった ・照明を少し落としているレスタトランのメニューが見えにくかった   コンタクトレンズ (CL)の選択 HCL(ハードコンタクトレンズ)交代視型(中心遠用・周辺近用) SCL(ソフトコンタクトレンズ) 同時視型(中心近用・周辺遠用)   SCL処方 現在SCLを装用している老視がはじまりつつある方適応しやすい メガネよりも鮮明さに欠けるためハードルを下げて話を進める 問診では現在使用のSCLの製品名、度数、装用頻度、使用環境、アレルギーや既往症をチェック 遠方は現SCLの見え方を強く希望するならその度に合わせる。 近方はまずはLOW、なれるためにもLOWを勧める。今後のためにもMIDと HIGHをとっておく   考察 多くの方が不便を感じる老視。そして美意識の高いこの年代において、遠近両用CLは救世主!ただ、鮮度さにはかけてしまう・・・ 期待の大きい分、それを裏切らないために、また上手に活用していただく為に、ただ処方をするのではなく、CLの構造の説明や生活スタイルなど、その方それぞれの情報希望を聞き出しその方に合ったベストのCLを説明しながら処方することが大切。K.M     老視の矯正 加齢により水晶体の弾性が失われて調節する力(調節力)が弱まります。 調節力の減退とともに近方に焦点を合わせることができなくなり、近くのものがはっきりと見えなくなることを「老視」と言われています。 老視の定義は老眼研究会によると医学的老視と臨床的老視があり、前者は自覚症状と無関係に「片眼完全矯正下で調節幅が2.5D未満」で、後者は、自覚症状を有し「40cm視力が0.4未満」とされています。 何れにしても、年齢を重ねることで調節力が衰え、ピントを合わせることが難しくなった状態においては、なんらかの補助(メガネ・コンタクト)を加えることで見やすくする必要があります。 今回、私たちはアルコンさんの東京での研修に参加し、この老視の手助けとなる「遠近コンタクトレンズ」の性能と効果を学んできましたのでシェアさせていただきます。 アルコン社製「デイリーズトータルワン遠近両用コンタクトレンズ」 デザインの特徴 遠近両用コンタクトにはハードコンタクトとソフトコンタクトがあります。 それぞれの特徴は以下の通り ハード特徴: 正確な視力を得られる  ハード経験者 軽度から中度の乱視がある方 クリアな視力の要求が強い人 ソフト特徴: トライアルの選択 フィッティングが容易 視線を変える必要がない ソフトユーザー 初めての方 そしてデイリーズトータルワン遠近両用コンタクトの特徴について 含水率を徐々に変化させる設計 生感覚レンズ 含水率33% 高酸素透過性(シリコンハイドロゲル)表面はとっても柔らかいけれど内部はシリコンの性能でしっかりとした形状を保っている。 これ故に外しズラいレンズとなってしまっている。他社からトータルワンに製品を変える場合はしっかり外れるかの装用テストをしたほうがいいとのこと。(経験者故に取りにくさを理解できない場合があるため) 表面の油分を上手にコントロールする機能設計は乾きにくいレンズとして知られている。 40代コンタクト装用社のドロップアウトの理由 ・老師矯正が必要となったため ・つけ心地の悪さ ・眼の乾き Dk/t=156 Dk over t トータルワンはコンタクトレンズの中心部そして周辺部においても高い酸素透過性を示している。大変バランスの良い遠近両用コンタクトとなっている。 座学の他に検査員として被検者を迎えて問診、屈折検査などの前検査、トライアルレンズの選択、フィティング確認、レンズ処方の決定を行いました。 被検者の年齢層は30代後半から40代前半でしたが、最近のスマホによる影響か、手元が見にくいとの訴えがあり、実際遠近両用コンタクトをトライアルしてもらったところ「随分手元が楽になった」との評価をいただいた。 施設によっては今回のような年齢層の被検者にも遠近コンタクトを処方しているところもあると聞きました。 値段的に割高になる面やライフスタイルを考慮して、クリニックでは優先順位を提案できるようになりたいと思いました。 貴重な体験をいただいたアルコンさんに感謝いたします。 S.K   [caption id="attachment_3468" align="alignleft" width="300"] おおるり眼科クリニック遠近コンタクト講習参加[/caption] [caption id="attachment_3469" align="alignleft" width="300"] おおるり眼科クリニック遠近コンタクト講習参加[/caption]

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この記事を監修した医師

おおるり眼科クリニック院長
 鈴木徹
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