コンタクトは正しく取り扱ってください
日本眼科学会の報告によるとコンタクトレンズ装用人口の増加に伴った眼障害が増加しているようです。
また年末になると友人や職場での集まりで外出の機会も増え、忙しさのあまりついうっかりしてしまうこともございます。
ですので本日はもう一度コンタクトレンズによる眼障害についておはなしさせていただきます。
昨今、コンタクトレンズ使用者の10人に1人程度の割合で眼障害が疑われています。
主な原因としてコンタクトレンズを消耗品と捉える患者さんの量販店やインターネットでの安易な購入があげられます。
コンタクトレンズはペースメーカーと同じ高度医療管理機器とされていて、取り扱いは十分に気をつけなければなりません。
必ず眼科医の指導のもと取り扱いを行うようにしてください。
最近ではケア用品も簡便になり基本的なケア「こすり洗い」をうっかりしている患者さんもいらっしゃいます。
では何故「こすり洗い」をしなくてはならないか?
以下日本コンタクトレンズ学会HPより引用 http://www.clgakkai.jp/general/study02-3.html
引用・・・
ハードおよびソフトコンタクトレンズともに、こすり洗いは欠かせないレンズケアのステップです。指先でコンタクトレンズをこすることにより、目の分泌物であるタンパク質や脂質を落とし、また微生物も1000分の1程度に減らすことができます。こすり洗いは、つけおき洗浄よりも強力な洗浄方法です。
「こすり洗い不要」と表記したつけおき洗浄製品も出ていますが、実際にはこすり洗いを併用しないと洗浄効果は著しく落ちるので注意が必要です。とくに、ソフトコンタクトレンズの場合は、こすり洗いをすることで洗浄効果も消毒効果も発揮されます。どの洗浄方法を行う場合にも必ずこすり洗いを併用してください。
・・・引用終わり
マルチパーパス(MPS)と言われるケア用品は1液で洗浄、すすぎ、消毒、保存ができると言われていますがその消毒効果は「こすり洗いなし」では低くなります。
様々な菌感染症やアカントアメーバ角膜炎の原因は不十分なこすり洗いも要因の一つと考えられています。
レンズだけでなく、レンズケースの汚染は感染症を増悪させます。
ケースの洗浄、乾燥は徹底してください。乾燥することで菌は死滅します。
また定期的なレンズケースの交換もお願いします。
コンタクトレンズの装用前は手洗いをしたのち乾いたタオルでしっかり拭き乾燥させてください。
お化粧をされる患者さんはコンタクトレンズ装用後におねがいします。
参考資料:コンタクトレンズ障害(3)正しい予防 日本眼科学会
以上、本日はコンタクトレンズのケアに関する点を説明しました。次回につづきます。