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真のバリアフリーを目指して

先日、盲導犬ユーザーが駅のホームから転落し亡くなるという痛ましい事故が起きました。 今回は盲導犬ユーザーが安心して活動できる社会を度考えてみたいと思います。 駅のホームでは音が反響したり、行き交う人とぶつかったりして盲導犬ユーザーは自身の位置や方向を錯覚してしまう可能性が高いそうです。 そのような時、私たちは何ができるのでしょうか? 盲導犬を携える視覚障がいの方への支援の仕方について公益財団法人日本盲導犬協会会報誌「盲導犬クラブ」より抜粋してご紹介いたします。   「盲導犬と一緒にいる人に声をかけたらかえって迷惑になるのでは?」 犬には声をかけないでください。人に声を掛けてください。 盲導犬に触ったり呼んだりしないで欲しいのですが、人には積極的に声を掛けて欲しいとのことです。 そうすることで危険を回避し事故を未然に防ぐことにつながります。   「盲導犬がいれば万全なのでは?」 盲導犬歩行ではオリエンテーション(=定位、どこにいて、目的地はどこでどのようにむかうかなど)を人が担い、犬はモビリティー(=移動すること)の一部を手助けしています。 犬が道順を決めたり目的地へ案内するなど、オリエンテーションの補助はしません。ですから、それを補助する周囲の人の声かけや情報提供が重要になるようです。   「声かけやお手伝い、どうやればいいの?」 まず、声を掛けてください。そして自分がそこにいると伝えることが大切とのことです。 どのように手を貸して欲しいかは人によって異なりますので支援のやり方は視覚障がいの方が教えてくれます。 危険な場所ではためらわず声かけをしてください。   ◆視覚障がいの方へ声をかける時のポイント 駅のホームや交差点で視覚障がいの方を見かけた時 ・まずは声を出して相手に自分の存在を伝える「お手伝いしましょうか?」「お困りですか?」 緊急時以外はいきなり相手の手や腕をつかんだり、ひっぱったりしない。   ホームへ転落しそう、車に接触しそうなど危険が迫っている時 「盲導犬と歩いている方、ストップ」「止まって」とハッキリとした声で言う。   緊急時 声をかける間もない緊急事態には、とにかく落下や接触を防ぐことを優先し、体をひっぱる、抱えるなどの緊急措置をとる。   その他 なるべく相手の正面に立って話をする。視覚障がいの方は後ろや横を向いて話をしている間に進行方向がわからなくなることもある。 歩いてきた進行方向まっすぐを確保できるように配慮する。(横断歩道などでは横に並んで話しかける) 最近の駅は、エレベーターなどの設置が進み、障害者にやさしいバリアフリー環境が整ってきているようにも思われます。 しかし、視覚障がい者が「安心して利用できる」というには程遠く、危険と隣り合わせの場所であることは変わっていません。 つまり、鉄道会社が駅のプラットホームにホームドアを付ければ問題は解決されるという訳ではないのです。 真のバリアフリーとはお互いの理解を深め、助け合う。そして、視覚障がい者と共に寄り添う社会をいうのだと筆者は思います。   参考:日本盲導犬協会盲導犬の里ハーネス    

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