0歳から100歳までの斜視
〈0歳から100歳までの斜視〉スタッフTより
○乳児内斜視
○間欠性外斜視
○後天共同性内斜視
○sagging eye syndrome
○考察
AW1不同視弱視における抑制暗点水平径と立体視との関係 スタッフKより
◦立体視力の発達に抑制暗点の克服が重要である
◦不同視弱視治療で視力が1.0以上を獲得できても
◦立体視力が不良な症例がある
◦抑制暗点の大きさと立体視力に密接な関係がある
◦定量した抑制暗点の大きさと立体視力の間には密接な関連が認められた
水平斜視
O-1-13間欠性外斜視の眼位コントロールに対する交代遮蔽法の有用性
◦間欠性外斜視では眼位コントロールして斜位を維持させることが重要である
◦遮蔽法は1日交代で4〜6時間を2ヶ月位実施する
◦固視に優位性がなければ優位眼と非優位眼 1対1
◦固視に優位性があれば非優位眼 2対1 優位眼で実施
※交代遮蔽法にて間欠性外斜視の眼位コントロールを改善し斜位の維持で有用である
S2-3小児後眼部疾患の診療アップデート
◦小児ぶどう膜炎はぶどう膜炎全体の10%
◦女児に多くみられる
◦自覚症状が乏しいため受診時に合併症を伴っていることもある
◦炎症所見の評価が難しい
◦ステロイド治療も多く小児科との連携も重要である
施設共同研究最近の成果を共有する
S3-1弱視治療のアンケート
◦機能弱視治療として屈折矯正(眼鏡装用)する
◦3ヶ月経過観察し4ヶ月後に追加治療をする
・追加治療として①健眼遮蔽 7割 ②アトロピン遮蔽2割
どちらでも効果に優位差なかった
◦健眼遮蔽2〜6時間で効果に差がない
◦3時間程度の実施が多い
SL2小児の網膜ジストロフィー(IRD)
◦IRD患者を対象に遺伝学検査が実施できる
原因遺伝子がわかることで的確な遺伝カウンセリングが受けられる
◦一部の遺伝子変異で治療が開始された
◦RPE65遺伝子異常の検出が重要
◦適応があればルクスターナによる治療がある
0歳から100歳までの斜視
K-3 K-4間欠性外斜視
◦斜視の中でも最も頻度が高い
◦眼位正位と外斜視が混在する
症状
幼少期ー羞明、片目瞑り、転倒が多い
学童期ー行飛ばし、細かい目盛りを数えることができない
成人 ー複視、眼精疲労、頭痛
◦抑制を除去し融像を強化する訓練が斜位の維持に有効である
斜視治療としてボトックス注射で眼位コントロールする
専用の測定器を使用するが、手術より低リスクである
K-5 K-6 後天共同内斜視
◦調整性要因を含まない後天発症の共同性内斜視である
◦デジタルでバイスの過剰使用との関連が報告されている
◦(−3.00D)以上の中等度近視は発症のリスク要因となる
◦未矯正での近業誘因の可能性あり
◦発症初期には開散麻痺の病態を呈し遠見時のみ複視を自覚する
次第に複視の距離が近くなる
◦治療の基本として屈折矯正と適切な近業距離、近業時間の制限の指導
20分 20秒休憩 20feet(6メートル)先に視線を置く
◦低矯正 過矯正にならないよう適正な眼鏡処方を行う
K-7 K-8高齢者に対する斜視検査sagging eye syndrome
◦プリズム遮蔽試験が必要
◦加齢に伴い上下回旋斜視が増加するため、回旋複視検査が必要である
様々な講演を受講して
O-1-13間欠性外斜視の眼位コントロールに対する交代遮蔽法の有用性
非観血性の療法にて、間欠性外斜視が斜位を保てるならば、間欠性外斜視を持つ患者さんとご家族にとっては有意義なことと考えます。
S3-1弱視治療のアンケート
オクルージョン実施は積極的に行っているのだと講演のデータと比較できました。
実施時間は無理に長時間行うより、3時間程度で確実に実施することが
効果的なのかと考えました。
何より保護者に協力を得るため、必要性と重要性をお伝えし、
理解いただくことが大切だと感じました。
実施効果があれば共有し、努力していることを実感いただいき継続のモチベーションの維持に繋げられたらよいと思いました。
0歳から100歳までの斜視
K-3~K8では
個々の症例ごとに、年齢や生活状況も含めて、丁寧な問診と
症状や状況に応じた対応が必要である。
眼鏡は遠近それぞれの距離に応じて適正な矯正をする。
近視の近距離眼鏡は省かず、適正に矯正する。
一つ一つを丁寧に基本に忠実に行うことと、必要な事柄を、
しっかり患者さんにもお伝えする。
様々な検査に対応できるように常に向上をめざして、患者さんに誠実に寄り添えるように努めてゆきます。N.K