fbpx

スタッフ研修レポート

report-2

ホーム スタッフ研修レポート 糖尿病黄斑浮腫の治療

糖尿病黄斑浮腫の治療

糖尿病黄斑浮腫の治療

○糖尿病黄斑浮腫は視力改善が比較的確実に得られる病態である

→黄斑浮腫前の視力が1.0ならば、視細胞が破壊される前に早期に(発症4ヶ月以内)抗VEGF薬硝子体注射を開始すれば1.0に戻すことが可能。

○Sustainable Disease Control

→黄斑疾患治療において、血管新生や血管透過性亢進などの病態を維持をして長期的に視力低下を防ぐことが、重要。
SDCとはその治療達成を目指した治療目標である。

・SDCを達成するために求められる基準

①Fluid(滲出液)を速やかに減少させ、長期に維持できる
②改善した視力を長期に維持できる
③負担軽減により治療維持できる

○永続的にVEGFレベルを下げる根治療法

①レーザー治療
②注射間隔が6ヶ月空く抗VEGF薬治療(アイリーア8mg)

○アイリーア硝子体注射の今後

・従来のアイリーア2mg
→導入期の5ヶ月間は毎月、その後の維持期は2ヶ月に1回、1年で計9回の注射が必要であり、この高額の治療費負担+頻回の通院の負担がSDCを難しくしている。
・今後期待されているアイリーア8mg
→投与間隔が6ヶ月に延長可能。

○考察

どの疾患においても言えることであるが、とにかく早期に治療を開始することが重要であると改めて感じた。治療を開始しても、健康時の状態まで戻すことはなかなか難しい疾患が多いが、糖尿病黄斑浮腫は視力を元の状態まで戻すことが可能であることを知り、問診や検査で早期に疾患を見つけ、治療を勧められるようにしていきたい。
治療方法も日々進歩しており、患者さんに負担の少ないものが次々と開発されているため、新たな知識を取り入れることを怠らず、患者さんに様々な治療案を提供できるようになっていきたいと感じた。T.Y’

糖尿病黄斑浮腫の新たな治療戦略

・Sustainable Disease Control……長期的に視力低下を防ぐ事を目指した治療目標

・糖尿病黄斑浮腫は、発症前の視力が(1.0)ならば視細胞が破壊される前に早期に抗VEGF薬硝子体注射を開始すれば原則(1.0)に戻せる。

・アイリーア2mgから8mgにすることで投与間隔が延長できる

抗VEGF剤については、当院からも総合病院へ患者さんを紹介することがあったり、また、以前投与していたが中断してしまったという患者さんもいらっしゃいます。

やはり一番のネックは、長期的にかなりの回数を継続しなければならないことと、一回の注射に掛かる金銭面の負担のようです。長期的にしなければならないということは、短期では患者さんの望む結果が得られないということであり、患者さんとしては見え方が変わらないのにこの治療に意味があるのか分からないと実際に患者さんからお話を伺うこともありました。

今回の演題は糖尿病黄斑浮腫に関してですが、それでもアイリーア8mgを使用することにより、今までよりも投与間隔が延び、それによって患者さんの金銭的な負担が減るのは単純に良いことだと思いました。ただ、視力回復が見込める条件として早期の治療開始が求められるので、日頃の定期検診の重要性なども改めて実感しました。M.K

糖尿病黄斑浮腫に対する新たな治療戦略

・黄斑疾患治療において病態の亢進を持続的に維持コントロールすることで、長期的に視力低下を防ぐことが重要
・発症早期(4ヶ月以内)での治療開始が重要
・糖尿病黄斑浮腫は比較的確実に視力改善が得られる病態 (視細胞が破壊される前に早期に亢VEGF薬注射開始する)
・亢VEGF治療は高額治療である最初の5回で20万円
 2mgと比べて8mgでの投与の場合96週目の投与間隔の割合が6ヶ月に延長が見込める
・中心窩網膜厚<300μmと浮腫が無い状態で視力回復、維持できたら視力安定が見込める。
・LKも永続性のある亢VEGF治療である
考察
他の疾患と同様に早期発見と早期の治療開始が大切である。
そのために、糖尿病罹患者が眼科受診の重要性を理解いただけるような啓発の必要を感じました。
検査時には主訴も含め視力の変化を見逃さない、眼底カメラやOCTによる網膜の正確な撮影が重要であると実感しました。
VEGF治療は総合病院への紹介となるためフォローできる機会が減りますが、何かあれば相談可能であるという安心や信頼される関係を築くこと、孤立しないで治療と向き合えるよう寄り添うことが大切だと感じました。K.N

0歳から100歳までの斜視

アレルギー性結膜炎 最新の治し方

この記事を見た人は、こんな記事を見ています