ジカウイルス感染症の発生
県内で初めてジカウイルス感染症の発生がありました。
海外へ渡航される皆さまへ
蚊を媒介とした感染症に注意してください。
先月31日、西部地域の医療機関から県西部保健所にジカウイルス感染症患者発生の届け出がありました。
患者さんはタイでかに刺されて感染したと考えられ、帰国後に発症した輸入感染事例となります。
患者さんは軽症で入院しておらず、ほぼ回復しています。
患者さんは発症後にかに刺されておらず、県内での感染拡大の可能性はないと考えられます。
ジカウイルス感染症は一般的に軽症ではありますが、妊婦が感染した場合、児が小頭症となることがあり、流行地域へ渡航した際は蚊に刺されないように県民の皆さま、どうぞ注意してください。
ジカウイルスの感染経路:ジカウイルスに感染した患者さんを蚊が吸血すると、その蚊の体内にジカウイルスが移行・増殖し、その蚊に他者が刺されることでジカウイルスに感染する。性行為や輸血で感染する場合もある。
潜伏期間:蚊に刺されてから2〜12日(通常2〜7日)
症状:感染しても症状が出る人は20%程度で軽症が多い。かゆみのある発疹はほぼ全例に出現するが、発熱は低いかないことも多い。頭痛や関節痛・筋肉痛・結膜充血も時々認められる。妊婦が感染すると小頭症等の先天性障害を持った子どもが生まれることがある。
治療:ジカウイルス感染症に対する特有の薬はなく、対症療法のみ。
予防:ワクチンはなく、蚊に刺されない対策のみ。(長袖。長ズボン、定期的な蚊の忌避剤使用)
流行地域:中南米、アフリカ、東南アジア
国内での感染:ジカウイルス感染症は現時点まで国内で感染した症例はない。しかし、日本に生息するヒトスジシマカもジカウイルスを媒介することができるので、流行地で感染した人が帰国し、国内のヒトスジシマカに吸血されることにより、その蚊が周囲の方にウイルスを伝播する可能性がある。