エイベリス点眼薬について
最新の緑内障治療薬エイベリス(一般名:オミデネパグ)について
一般に緑内障とは眼圧(眼の内圧、眼の硬さ)が上昇して視神経、視野が障害される進行性、非可逆性(元に戻すことができないような性質)の病気です。
眼の中は一定の房水量(目の中の水成分)で満たされており、
房水の産生と排出が均衡を保つことで一定の圧力(硬さ)となっています。
[caption id="attachment_3917" align="alignnone" width="300"]この均衡が保たれなくなると(多くは房水の排出障害のよります)眼圧が上昇し、緑内障が進行してしまいます。
[caption id="attachment_3925" align="alignnone" width="300"]そこで、点眼やレーザー、手術によって房水の排出を促進し、眼圧を下げるようにします。
緑内障治療に多用される点眼剤にはおおよそ3系列の薬剤が使用されますが、
そのうちエイベリスはPG系(プロスタグランジン系)に属します。
薬効は房水の排出を促進します。
エイベリスの副作用としては全身的なものは無く(一部の緑内障治療薬はぜんそく患者さんや重い心不全の患者さんには不向きです)ほぼ充血のみですが、白内障術後の患者さんでは眼の奥の視力の中心となる部分にむくみを生じるため使用できません。
また、他の緑内障薬との併用や切り換えにも少し注意が必要ですが基本的には安全な薬剤です。
エイベリスの眼圧下降効果は他の薬剤と比べても有効であると感じております。
エイベリスは一日一回の点眼で良いため継続し易いと思われます。