子どもの近視を進めにくくする生活習慣|屋外活動・スマホ・読書距離のポイント|島田市 おおるり眼科クリニック
子どもの近視を進めにくくする生活習慣|屋外活動・スマホ・読書距離のポイント
近年、学校健診で視力低下を指摘されるお子さんが増えています。
「黒板が見えにくいと言われた」
「スマホやタブレットの使いすぎが心配」
「近視をこれ以上進めないために、家庭でできることはあるの?」
このように感じている保護者さまも多いのではないでしょうか。
子どもの近視は、成長に伴って進行しやすい時期があります。近視が進む背景には、遺伝的な要素だけでなく、近くを見る時間の長さや屋外活動の少なさなど、生活環境も関係すると考えられています。
文部科学省の学校保健統計でも、裸眼視力1.0未満の子どもの割合は、小学校で3割を超え、中学校では6割程度、高等学校では7割程度とされています。
この記事では、子どもの近視が気になる保護者さまに向けて、家庭で見直しやすい生活習慣をわかりやすく解説します。

子どもの近視は、生活習慣の影響も受けます
近視とは、近くは見えやすい一方で、遠くの文字や景色がぼやけて見えにくくなる状態です。
お子さんの場合、次のような様子をきっかけに近視に気づくことがあります。
お子さんにこのような様子はありませんか?
- テレビや本に顔を近づけて見る
- 遠くを見るときに目を細める
- 黒板の文字が見えにくいと言う
- 学校健診でB・C判定を受けた
- メガネの度数が短期間で変わる
近視は、メガネをかけることで見えにくさを補うことができます。ただし、子どもの近視では、今どのくらい見えているかだけでなく、近視がどのくらいのスピードで進んでいるかを確認することも大切です。
近年は、勉強だけでなく、スマホ、タブレット、ゲーム、動画視聴など、近くを見る時間が長くなりやすい環境があります。
大切なのは、「スマホだけが悪い」と決めつけることではありません。
近くを見る時間全体を見直し、目を休ませる習慣を家庭の中で整えていくことが大切です。
まず意識したいのは、屋外で過ごす時間です

子どもの近視対策で、まず意識したいのが屋外で過ごす時間です。
屋外活動は、近視の発症リスクを下げる可能性があるとされ、世界的にも重要な生活習慣のひとつとして考えられています。
日本眼科医会の啓発情報では、近視がある子もない子も、1日2時間は外にいることが有効とされています。
ポイント
屋外活動は、特別なスポーツでなくても構いません。外で過ごす時間を、毎日の生活の中に少しずつ取り入れることが大切です。
たとえば、次のような形でも取り入れやすいでしょう。
- 学校の休み時間に外へ出る
- 帰宅後に少し散歩をする
- 休日に公園で過ごす
- 外で軽く体を動かす
- 家族で屋外のイベントに参加する
運動が得意でなくても、外に出て過ごす時間を増やすことが大切です。「スポーツをしなければならない」と考えると負担になりますが、散歩や外遊びなど、続けやすい形で始めてみましょう。
一方で、日差しが強い時期には注意も必要です。
屋外活動で気をつけたいこと
- 暑い時間帯を避ける
- 帽子を活用する
- 水分補給をする
- 体調が悪い日は無理をしない
- 強い日差しの下で長時間過ごしすぎない
近視対策は、無理をして行うものではありません。お子さんの体調や季節に合わせて、安全に続けていくことが大切です。
スマホ・タブレットは「使い方」を整えましょう

スマホやタブレットは、今の生活の中で完全に避けることが難しくなっています。学校の学習でもICT機器を使う機会が増えており、家庭でも動画視聴や調べものに使う場面があります。
そのため、現実的には「使わせない」よりも「使い方を整える」という考え方が大切です。
特に注意したいのは、次の3つです。
スマホ・タブレットで見直したい3つのポイント
- 画面との距離
顔を近づけすぎないようにしましょう。 - 連続使用の時間
長時間続けて見ないようにしましょう。 - 姿勢と明るさ
寝転んだ姿勢や暗い部屋での使用は避けましょう。
近くを見る作業が続くと、目の負担が増えやすくなります。家庭では、次のような声かけが取り入れやすいです。
- 「少し画面を離して見ようね」
- 「一度、遠くを見て目を休めよう」
- 「寝転ばずに座って見よう」
- 「暗くなる前に部屋の明かりをつけよう」
日本眼科医会の啓発コンテンツでも、画面との距離を30cm離すこと、30分画面を見たら20秒以上遠くを見ることなどが示されています。
家庭での工夫
最初から厳しいルールを作るよりも、まずはお子さんの使い方を観察しましょう。距離・姿勢・時間のうち、気になるところから少しずつ整えていくのがおすすめです。
「何分まで」と決めても、守れないと親子でストレスになることがあります。まずは、画面との距離や姿勢を整えることから始めると、日常生活に取り入れやすくなります。
勉強や読書では、距離・姿勢・明るさを見直しましょう

近視対策というと、スマホやゲームに注目が集まりがちです。しかし、読書や勉強の姿勢も大切です。
本やノートに顔を近づけすぎる、机に覆いかぶさるように書く、暗い場所で本を読むといった習慣は、目に負担がかかりやすくなります。
勉強・読書のときに確認したいこと
- 本やノートに顔が近づきすぎていないか
- 背中が丸まりすぎていないか
- 机と椅子の高さが合っているか
- 部屋の明るさが十分か
- 長時間続けて近くを見ていないか
特に低学年のお子さんは、集中しているうちに自然と顔が近づいてしまうことがあります。
その場合は、強く注意するよりも、
「少し離して見ようね」
「背中を伸ばすと見やすいよ」
といった声かけの方が、習慣づくりにつながりやすいです。
また、机と椅子の高さが合っていないと、姿勢が崩れやすくなります。足が床につかない、机が高すぎる、照明が暗いといった環境も、一度見直してみましょう。
保護者さまへ
近視対策は、特別なことを一度だけ行うよりも、毎日の小さな習慣を整えることが大切です。学習環境を少し見直すだけでも、目にやさしい時間をつくりやすくなります。
こんな様子があれば、眼科で確認しましょう

生活習慣を整えることは大切ですが、すでに視力低下がある場合や、近視が進んでいる可能性がある場合は、眼科での確認が必要です。
次のような様子がある場合は、一度眼科で相談することをおすすめします。
眼科受診を考えたいサイン
- テレビに近づいて見る
- 遠くを見るときに目を細める
- 黒板の文字が見えにくいと言う
- 学校健診でB・C判定だった
- メガネを作ったのに、また見えにくそうにしている
- 片目を隠すと見えにくそうにする
子どもは、見えにくさに慣れてしまい、自分からはうまく伝えられないことがあります。また、片目だけ見えにくい場合は、日常生活では気づきにくいこともあります。
学校健診の結果だけで判断せず、気になる様子があれば早めに確認することが大切です。
近視の進行が気になる場合は、治療を検討することもあります
屋外活動やスマホの使い方を見直すことは、子どもの目を守るうえで大切な土台です。
ただし、生活習慣を整えるだけで、すべての近視の進行を防げるわけではありません。
近視の進み方には個人差があります。年齢、近視の度数、進行スピード、ご家族の近視の有無などを踏まえて、眼科で定期的に状態を確認することが大切です。
治療を検討する目安
近視の進行が早い場合や、将来的な目の健康が心配される場合には、近視進行抑制治療を検討することがあります。
当院では、近視進行抑制を目的としたリジュセアミニ点眼液についてもご相談を承っています。
治療を始めるかどうかは、検査結果やお子さんの生活状況を踏まえて判断します。
「すぐに治療が必要か知りたい」
「まずは近視の状態を確認したい」
「生活習慣の見直しだけでよいのか相談したい」
このような段階でも、お気軽にご相談ください。
まとめ|家庭でできることと、眼科で確認することを分けて考えましょう
子どもの近視対策では、家庭でできる生活習慣の見直しと、眼科での正確な確認の両方が大切です。
家庭で意識したいこと
- 屋外で過ごす時間を増やす
- スマホやタブレットは、距離・姿勢・時間を見直す
- 読書や勉強では、明るさと姿勢を整える
- 長時間近くを見続けないようにする
- 気になる様子があれば、早めに眼科で確認する
近視は、日々の生活と関わりながら進行していくことがあります。だからこそ、保護者さまが気づいたタイミングで、できることから見直していくことが大切です。
おおるり眼科クリニックでは、お子さまの視力検査や近視の状態確認、近視進行抑制治療に関するご相談を行っています。
学校健診で視力低下を指摘された場合や、見えにくそうな様子が気になる場合は、お早めにご相談ください。
この記事の監修医師
おおるり眼科クリニック 院長 鈴木 徹
日本眼科学会認定 眼科専門医
大学病院での眼科診療経験を経て、現在は静岡県島田市のおおるり眼科クリニックにて、小児眼科、近視、緑内障、加齢黄斑変性、神経眼科など、幅広い目の診療を行っています。
















