(上)強膜炎
概要
角膜輪部(黒目の周囲)に生じる限局性の軽度刺激症状(痛みなど)を伴う充血で、性差や年齢に特徴は有しません。
原因
原因不明
原因不明なものがほとんどであり一過性のものが多いです。
再発性
再発性のものでは膠原病と関連したもの(例えば関節リウマチ)感染症に続発したもの、痛風などがあります。
症状
- 強膜(白目)の限局性の疼痛を伴う充血です。
- 時に強膜に小結節を生じるケースもあります。
- 目やには観察されません。
検査
細隙灯検査
細隙灯(診察用顕微鏡)で強膜の炎症(結膜充血や表在性の上強膜血管充血など)を観察します。時に軽度の虹彩炎を伴うこともあります。
血液検査
膠原病や感染症等が原因となることもあるため再発性のものであれば血液検査(末梢血検査、生化学検査、免疫学的検査)を行います。
治療
点眼
ステロイドの点眼を行います。反応が良ければ数日〜1週間程度で改善します。
対策
結膜炎や強膜炎との鑑別が大切です。特に強膜炎は重篤なケースが多いため、痛みを伴う、目やにの無い充血の場合は強膜炎と区別するためにも、早期に眼科専門医を受診して下さい。