重症筋無力症
概要
重症筋無力症は神経と筋肉の接合部の異常により筋力が低下する病気です。末梢神経と筋肉の接合部で筋肉の受容体が自己抗体によって障害を受ける免疫疾患です。重症筋無力症は大別して眼筋型と全身型があります。主な目の症状ではまぶたが下がったり(片目のこともあれば両目のこともあります)、ものが二重に見えたりします。全身型の場合は手足の筋力低下があります。日内変動(朝よりも夕方の方が強く症状が出ます)があり、運動を続けることで筋力の低下が起こりますが休息により回復します。
原因
末梢神経と筋肉の接合部で筋肉の受容体が自己抗体によって障害を受ける免疫疾患で神経から筋肉への信号が伝わりにくくなるため筋力の低下が起こる
症状
- まぶたが下がる
- ものがふたつに見える
- 疲れやすい
- 運動すると筋肉に力が入らない
- 日内変動がある(朝と夕方では夕方のほうが症状が強く出やすい)
検査
Ice pack test(アイスパックテスト)
まぶたの下がっている目の上に2分間氷を当てて冷やす、その後改善が見られれば陽性
テンシロンテスト
抗コリン薬を静脈注射し1分以内に眼瞼下垂が改善されれば重症筋無力症の可能性がある
胸部CT検査
胸腺腫を合併することがあるため
採血
抗アセチルコリン受容体抗体(抗ACh R抗体)などを調べる検査
治療
抗コリンエステラーゼ薬やステロイドの投与
胸腺腫を合併している場合は胸腺腫を外科的に摘出することもあります
対策
眼瞼下垂や筋力低下など気になるようであれば眼科、整形外科、内科などを受診してみると良いでしょう。