前房出血、眼球打撲
概要
鈍的外傷により前房(角膜と虹彩間のスペース)に出血を生じ、多くは自然に吸収されますが再出血例、出血吸収不良例では眼圧上昇や角膜血染を生じるリスクがあり、手術が必要となる事もあります。
原因
スポーツでボール等が目に当たったり、ケンカ等で殴打されたり、転倒など 眼球打撲の際に発症します。
症状
- 眼痛
- 視力低下
- 充血等
検査
視力検査
細隙灯検査検査(前房内の出血の程度を観察します)
眼圧測定
眼底検査(硝子体出血、網膜裂孔、網膜剥離等の合併症を調べます)
治療
受傷後5〜7日間は再出血の可能性があるため止血剤投与し安静起座位とします。出血の程度によっては入院安静をお勧めする事もあります。
その他、外傷性虹彩炎に対してはステロイド点眼、眼圧上昇例には降圧点眼を行います。
出血吸収が不良で前房洗浄を施行するケースもあります。
対策
結膜下出血の著名な低眼圧のケースでは強膜破裂のリスクもあります。また、複視の自覚がある場合は眼窩壁骨折の可能性もあるため詳細な治療が必要で前房出血が強いケースでは毎日診察を行います。自己判断で中途で通院を中止したりしないようにしましょう。