巨大乳頭結膜炎
概要
ソフトコンタクトレンズユーザーの15%程度、ハードコンタクトレンズユーザーの数%に認められ時にコンタクトのセンタリングに異常を生じます。
原因
アレルギー反応
コンタクトレンズの表面に付着した汚れ(主にタンパク質)が抗原となって引き起こされるアレルギーの過剰な反応で上まぶた(上眼瞼)の裏側に巨大な結膜乳頭増殖が生じます。
症状
- 異物感、かゆみ
- 白っぽい繊維素性の目やに
- コンタクトのズレ
- 充血など
検査
細隙灯検査
上まぶたを翻転して(ひっくり返して)結膜側の乳頭増殖を色素染色(生体染色)し、細隙灯検査で観察します。この際、角膜表面の状態も把握します。
治療
コンタクトレンズの装用中止
まず第一にコンタクトレンズの装用を中止します。症状の軽い例ではコンタクトレンズの正しい洗浄指導を行います。また、2週間タイプのソフトコンタクトを使用の場合は1日タイプのものに変えたり、装用時間の短縮を行っていただきます。
点眼
・軽症例では防腐剤フリーの抗アレルギー点眼を行います。 ・重症例では眼圧上昇や感染に注意しながらステロイド点眼を行います。
対策
常日頃から十分にコンタクトの洗浄を行い、正しい使用方法を守り過剰な装用は避けることです。巨大乳頭結膜炎は一旦発症すると治癒までに数ヶ月を要します。中途半端な装用を続けるとなかなか治りません。上手にメガネを併用して眼科専門医の診察、治療を定期的に受けてください。