緑内障発作
概要
緑内障発作は放置すると大変危険です。主に中高年の方に生じる病気で急激に眼圧(目の硬さを言い、ボールで例えると空気がパンパンの状態が眼圧上昇と考えてください)が上昇します。ある日突然、目が充血してかすみ、激しい目の痛みや頭痛、吐き気がします。
この状態が数日続くと目の神経が障害されて失明することがあります。
原因
目の中では房水と言われる水が作られ、目の組織に栄養を与え、その水は隅角という出口から排出され一定の目の圧力を保っています。 何らかの原因(専門的には瞳孔ブロックと言います)で隅角が閉じてしまうことがあります。そうすると、目の中の水が排出できず目の中に水が貯まる一方となり眼圧が上昇します。 隅角のもともと狭い方や加齢によって水晶体(目の中のレンズ)が厚くなることで生じることがあります。
症状
- 充血(目が赤くなる)
- 目がものすごく痛い
- 頭痛・吐き気
- 目がかすむ
検査
細隙灯検査による前眼部検査
眼圧測定
眼底検査
治療
点眼や点滴でまず眼圧を正常に戻します。その上で、虹彩(瞳)にレーザーで穴を開けます。または、白内障手術を緊急的に行うこともあります。そのほか、手術で虹彩を切開することもあります。 とにかく、緊急を要するため上記症状があった場合は早急に眼科を受診してください。
対策
もともと隅角(お水の出口)が狭い方は加齢によって水晶体が厚くなって発作を起こすこともありますので定期的に眼科を受診し、場合によっては早めの白内障手術をすることで緑内障の発作を予防することができます。
比較的若い方でも隅角の狭い方はいらっしゃいます。その場合、向精神薬や睡眠薬で瞳孔が広がることで緑内障の発作を起こすリスクもあるためやはり40歳を超えたら眼科を受診し、目の状態を見てもらっておくことが大切です。
日本眼科医会では緑内障連絡カードを配布していますのでこちらを利用することも大切です。眼科でご相談ください。