眼窩吹き抜け骨折
概要
スポーツ、転倒、階段等からの転落で眼部の打撲によって生じる眼窩壁の骨折です。
原因
眼部の打撲により眼球周囲の骨壁が破れその部位に脂肪等の軟部組織が陥入することで眼球運動が障害され複視を生じます。
症状
- 眼球突出(受傷直後)その後、眼球陥凹するケースが多い
- 複視(眼球運動障害)
- 眼球運動痛
- 鼻出血
- 嘔気、嘔吐
検査
打撲による他の合併症の事も念頭におき、視力、細隙灯、眼圧、眼底検査も行います。
複像検査(Hess赤緑試験等)
画像診断、X線、CT、MRで骨折、眼周囲の軟部組織の状況を調べます。
治療
軽い複視では数日間経過を見ます。
複視が消失しないケース、複視が受傷直後から強いケース、眼球陥凹が著名なケースでは手術が必要となります。
薬物療法としては消炎剤、鎮痛剤、止血剤等を投与する事もあります。
対策
手術が必要なケースでは手術時期が(1週間以内)が遅れると予後の改善が不良となります。また、外傷による前房出血、強膜破裂、網膜剥離のリスクもあるため、自己判断はしないで受傷直後に受診してください。