角・結膜異物
概要
異物(鉄片、石、コンタクトレンズ、植物等様々です)が目の中に何かの拍子に入った状態です。結膜異物の多くはまぶたの裏や下まぶたと眼球の移行部位に認められます。黒目(角膜)に付着したものや刺さった状態が角膜異物です。
原因
異物が目の中に飛入りしたり、枝で目をついたりした際に異物が入り込むことがあります。
症状
- 目の充血
- 異物感
- 眼痛
- 目ヤニ
- 視力低下等
検査
細隙灯検査
結膜、角膜の状態を調べ、異物を探します。この際、上まぶたを翻転して観察することが大切です。角膜に傷があるケースでは上まぶたの裏側に異物があることも考えられます。
生体染色検査
角膜や結膜を色素で染色したあと、傷の状態(程度、範囲)を確認します。
撮影
異物が眼内にまで入り込んでいる場合もあるため、必要に応じてX線やCTの撮影を行うこともあります。
治療
異物やサビの除去、洗顔、点眼
角膜や結膜上の異物を摂子で取り除きます。砂や石などが多数、結膜嚢(けつまくのう)内に認められるケースでは洗眼をします。 また、木の枝などで受傷したケースでは真菌(カビ)による感染も考えられます。細菌、真菌感染を防止するため抗菌剤、抗真菌剤の点眼を行います。角膜上の鉄片異物はサビるため、早急に除去する必要があります。 数日間放置すると角膜にサビが浸透し、このサビを除去しなければなりません。
手術
眼内に異物が侵入したケースや角膜穿孔(かくまくせんこう:なんらかの外部的要因により、目の角膜に穴が開いた状態)して眼内の水分が漏れ出ている際は手術が必要になります。
対策
園芸や庭仕事等をする際はゴーグル等を使用して目を保護してください。特に危険なものでは草刈機による受傷です。草刈り中に小石が跳ねたり、欠けた刃がかなり強い勢いで眼内に飛入したりすることがあるため重症となるケースが多いようです。必ず草刈機を使用する際はゴーグルで目を保護してください。