色覚異常
概要
色覚異常は日常生活上、ほとんど不自由はありませんので、お子さんが小さいうちは誰も気づきません。
色覚異常は治療で治るというものではありませんが、周りの社会は色覚異常に配慮したカラーユニバーサルデザインを意識した環境づくり変わりつつあります。お子さんの個性として捉えてください。
原因
網膜の錐体異常(色を見分けたり、細かいものを見たりするもの)
M-錐体(緑錐体)に異常があると2型色覚、L-錐体(赤錐体)に異常があると1型色覚です。お子さんがどちらのタイプなのか、その程度はどうなのか、一度、きちんと眼科専門医の診断を受けましょう。
症状
- 画像上段は色層配列テストで認められた色覚異常
- 画像下段は色覚検査票で認められた色覚異常
- お子さんが色をどう見ているのか、実際のところは分かりません。普段の生活をよく観察してください。
検査
先天色覚異常の検査
色覚検査表には石原色覚検査表や標準色覚検査表(SPP-1)などがあり、健康診断の際などのスクリーニングに広く用いられていますが、これらの表のみでは、色覚異常があるらしいことは判定できても、確定診断まではできません。色覚異常の程度判定にはパネルD-15が用いられ、生活上の支障や職業適性を大まかに判断するときに最も適した検査です。
対策
現在では、進学時に色覚について問われることはほとんどなくなっていますが、例えば、自衛隊、警察関係、航空、調理師専門学校など、ごく一部の学校では入学時に制限されることがあります。募集要項にはよく目を通してください。
就職時においても、厚生労働省は色覚異常者に対して根拠のない採用制限を行わないよう指導をしていますが、微妙な色の識別が必要な職種などでは就職できない場合があります。