視神経炎
概要
視神経に症じる炎症、変性、脱髄などで様々な原因で生じる。視力低下は軽度〜高度で急激に生じます。好発年齢は15〜50才くらいで両眼性は30%程度です。
原因
炎症性
炎症性であれば鼻性(副鼻腔炎)、脳炎、眼内炎等
脱髄疾患
多発性硬化症、視神経脊髄炎等、ウイルス、細菌感染、血管障害(虚血性視神経症)、中毒性(有機リン、シンナー、エタンブトール)、予防接種、栄養(ビタミン等)欠乏、内分泌代謝性疾患、悪性腫瘍等と非常に多彩です。
症状
- 急性に生じる(特に亜急性)視力低下、多くは0.1〜0.2以下、眼球運動痛、眼窩深部痛等です。
検査
視力検査
視野検査(中心暗点、水平性半盲等)
色覚検査、対光反射、中心フリッカー、眼底検査(うっ血乳頭、球后視神経炎では視神経乳頭は正常)
蛍光眼底造影
その他頭部CT・MR、全身検索(採血、X線等)
治療
原因がわかればその疾患に準じた治療を行います。
並行してステロイドの早期大量投与(パルス療法等)を行います。
抗アクアポリンチ抗体が陽性でステロイドの無効例では血漿交換療法を開始します。
対策
頭痛、眼球運動痛および急激な視力低下等、異常を感じた場合や小児では感染症や予防接種後転倒しやすい、物にぶつかりやすいなどの視力障害が疑われたら速やかに眼科専門医を受診してください。発見、治療が遅れると高度の視力障害を残すことにもなりかねません。